<私がなぜトリマーを目指し、トリマーになり、紆余曲折の末、開業という現在に至ったのかを振り返る、超超個人的日記ブログです。>
今ではいろんな中学校で恒例となっている、職場体験。
私の学校では、職場体験リストの中に動物病院がありました。
これは、実際に働いている看護師さんやトリマーさんに話が聞けるチャンス!
と、もちろん参加。
同級生と一緒に、わっくわくのドキドキで動物病院へ。
男性獣医師1名に女性看護師兼トリマーが1名、という小さな病院。
職場体験では、実際に病院の業務をすることはNG。
なので、病院内を見せていただいたり、レントゲンの見方や医療器具の説明。
また、病院の休憩時間は手術をすることが多いため、休憩時間にハムスターの腹部の腫瘍摘出手術を間近で見学させていただきました。
一通り見学が終わり、質問タイム。
私は女性看護師兼トリマー(Aさんとします)へ質問。
私「トリマーになりたいのですが、Aさんはどうやってなりましたか?」
Aさん「なりたいのは、トリマーだけ?看護師はなりたくないの?」
私「はい、トリマーになりたくて!」
Aさん「あー、そうなんだ。トリマーだけかー。
やめた方がいいんじゃない?トリマーだけっていうのは。」
私「・・・。はい???」
Aさん「就職できないよ、トリマーだけじゃ。私も就職のために看護師資格も取ったし。看護師とトリマー両方できると動物病院とか色々と可能性広がるけど、トリマーだけじゃ…ね。」
私「は、はぁ。。(私が聞きたいのは、あなたがどうやってなったかなんですよ。)」
その会話を聞いていた獣医師、これはまずい!と、フォロー。
獣医師「いやいや、トリマーになりたいって職場体験来てくれたんだから、もっと夢ある答えを…」
Aさん「夢も大事ですけど、現実教えないといけないじゃないですか。トリマーだけじゃ給料安いし、実家暮らしならまだしも、一人暮らしなんて無理ですよ。トリマーの3Kってわかる?キツい・汚い…」
獣医師「いやいや、そうじゃなくて、彼女が聞きたいのはこれからの進路とか、専門学校の事とかさ、そういうことなんじゃない?」
Aさん「??そうですか??」
・・・おいおい、なんだこの人ぉおおーーーーー?!!
私「あ、もう大丈夫です!勉強になりました。ありがとうございます。」
さらに慌てる獣医師。
獣医師「じゃあ、ほら、せっかくだから、Aさん、何かすぐできるトリミング見せてあげたら?こんな風にやるんだよー、みたいなさ。」
あーはいはい、と、同伴出勤している愛犬をテーブルに乗せるAさん。
Aさん「あーごめん!昨日トリミングしちゃったから何も残ってないんだよね。耳毛生えてたらこれ使うんだけど。爪も切っちゃったからなー、爪切りはコレね。」
耳のリボンつけも見せてくれたAさん。
かわいいリボンがついた愛犬ちゃんをテーブルからおろす際に一言。
「うちの子、普段リボンつけないんだけど。」
私「…あー、すみません、わざわざありがとうございます。」
この時にはもう私の表情は死んでおりました。
さすがにこの言い方はマズイと思ったのか、
「毛が黒いし、男の子だからだよ!かわいいかわいい!」とAさん。
本当に、なんなんだよ、この人。
なにか一言多く言わないと気がすまんのかい。
まだ獣医師がいい人なのがせめてもの救い。見た目も優しさオーラ全開の方でした。
その当時は、トリミング専門サロンは今よりも少なく、トリマーだけだと就職が難しかったのかもしれません。
トリマーが3Kの職業だということも、進路のことも、トリマーになるためのHOW TO本は前もって読んでいたので、だいたいは理解しているつもりでしたけれども。
帰り際、Aさんは笑顔で見送りながら言いました。
「がんばってねー!」
…よう言うわ。
職場体験後、学校の先生へ体験の報告。
一連の会話を伝えると、先生、激怒。
先生「もう、来年あの動物病院は、職場体験リストからはずす!!」
Aさんから言われた言葉はかなりショックだったし、現実問題、トリマーだけになりたいと夢を抱くのは、甘い考えなのか…とも思いました。
が、それと同時に、私の中にはメラメラと炎が燃えていました。
絶対にトリマーなってやる。
絶対にトリマーだけになってみせるわ!!と。
トリマーへの夢は強くなるばかりでした。
つづく。。
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