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日記: 第2話「最悪の職場体験。」


<私がなぜトリマーを目指し、トリマーになり、紆余曲折の末、開業という現在に至ったのかを振り返る、超超個人的日記ブログです。>


今ではいろんな中学校で恒例となっている、職場体験。

私の学校では、職場体験リストの中に動物病院がありました。

これは、実際に働いている看護師さんやトリマーさんに話が聞けるチャンス!

と、もちろん参加。

同級生と一緒に、わっくわくのドキドキで動物病院へ。

男性獣医師1名に女性看護師兼トリマーが1名、という小さな病院。

職場体験では、実際に病院の業務をすることはNG。

なので、病院内を見せていただいたり、レントゲンの見方や医療器具の説明。

また、病院の休憩時間は手術をすることが多いため、休憩時間にハムスターの腹部の腫瘍摘出手術を間近で見学させていただきました。


一通り見学が終わり、質問タイム。

私は女性看護師兼トリマー(Aさんとします)へ質問。

私「トリマーになりたいのですが、Aさんはどうやってなりましたか?」

Aさん「なりたいのは、トリマーだけ?看護師はなりたくないの?」

私「はい、トリマーになりたくて!」

Aさん「あー、そうなんだ。トリマーだけかー。

やめた方がいいんじゃない?トリマーだけっていうのは。

私「・・・。はい???

Aさん「就職できないよ、トリマーだけじゃ。私も就職のために看護師資格も取ったし。看護師とトリマー両方できると動物病院とか色々と可能性広がるけど、トリマーだけじゃ…ね。」

私「は、はぁ。。(私が聞きたいのは、あなたがどうやってなったかなんですよ。)」

その会話を聞いていた獣医師、これはまずい!と、フォロー。

獣医師「いやいや、トリマーになりたいって職場体験来てくれたんだから、もっと夢ある答えを…」

Aさん「夢も大事ですけど、現実教えないといけないじゃないですか。トリマーだけじゃ給料安いし、実家暮らしならまだしも、一人暮らしなんて無理ですよ。トリマーの3Kってわかる?キツい・汚い…」

獣医師「いやいや、そうじゃなくて、彼女が聞きたいのはこれからの進路とか、専門学校の事とかさ、そういうことなんじゃない?」

Aさん「??そうですか??」

・・・おいおい、なんだこの人ぉおおーーーーー?!!

私「あ、もう大丈夫です!勉強になりました。ありがとうございます。」

さらに慌てる獣医師。

獣医師「じゃあ、ほら、せっかくだから、Aさん、何かすぐできるトリミング見せてあげたら?こんな風にやるんだよー、みたいなさ。」

あーはいはい、と、同伴出勤している愛犬をテーブルに乗せるAさん。

Aさん「あーごめん!昨日トリミングしちゃったから何も残ってないんだよね。耳毛生えてたらこれ使うんだけど。爪も切っちゃったからなー、爪切りはコレね。」

耳のリボンつけも見せてくれたAさん。

かわいいリボンがついた愛犬ちゃんをテーブルからおろす際に一言。

「うちの子、普段リボンつけないんだけど。」

私「…あー、すみません、わざわざありがとうございます。」

この時にはもう私の表情は死んでおりました。

さすがにこの言い方はマズイと思ったのか、

「毛が黒いし、男の子だからだよ!かわいいかわいい!」とAさん。



本当に、なんなんだよ、この人。

なにか一言多く言わないと気がすまんのかい。

まだ獣医師がいい人なのがせめてもの救い。見た目も優しさオーラ全開の方でした。

その当時は、トリミング専門サロンは今よりも少なく、トリマーだけだと就職が難しかったのかもしれません。

トリマーが3Kの職業だということも、進路のことも、トリマーになるためのHOW TO本は前もって読んでいたので、だいたいは理解しているつもりでしたけれども。

帰り際、Aさんは笑顔で見送りながら言いました。

「がんばってねー!」

…よう言うわ。


職場体験後、学校の先生へ体験の報告。

一連の会話を伝えると、先生、激怒。

先生「もう、来年あの動物病院は、職場体験リストからはずす!!」

Aさんから言われた言葉はかなりショックだったし、現実問題、トリマーだけになりたいと夢を抱くのは、甘い考えなのか…とも思いました。

が、それと同時に、私の中にはメラメラと炎が燃えていました。


絶対にトリマーなってやる。

絶対にトリマーだけになってみせるわ!!と。


トリマーへの夢は強くなるばかりでした。


つづく。。


nico dog salon


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TEL : 070-2622-9255

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